2024/5/4 フィノスの森 GotoForest! 2024

(@ FINNOS NATURE GATE 北軽井沢)
2024 年 5 月 4 日(土)みどりの日

 フィノスでは北軽井沢にある旧別荘地域の荒廃した森を整備して森の再生を目指す活動しています。すべての人が自然との繋がりを取り戻すみんなの森、自然への入り口が Finnos Nature Gate です。5月4日 みどりの日にフィノスではこの北軽井沢の森でイベントを開催します。

・第1部「Mori鉄ウォーク」

 かつて森の周辺を走っていた草軽電鉄の軌道跡の一部で、森林浴ウォーク。鼻曲山や浅間隠山の峰を眺め、相生の滝の音を聞き、カラマツ混交林の新緑を眺めながら、80年前にタイムスリップ。車窓からみえた景色に当時の『想い』を馳せてください!森林浴ファシリテーターの本間さんが案内をいたします。

・第2部「森の整備作業の体験」

 フィノスが森の整備を始めて約1年ですが、手付かずの場所が多くあります。今回、みなさんに作業の一部を体験していただきながら、森を一緒につくっていきたいと思っています。伐倒した幹や枝でキレイな道を作る、木材粉砕機で作ったチップを道に撒く、しがらみと呼ばれる小枝で組み上げる柵作りなどです。今回はチェンソーでの伐倒体験はありません。

 『GotoForest! 2024』の今年のテーマは『想う』です。この体験を通じて、自然・森を『想う』ことで、梅棹忠夫先生の作られた言葉 ‘心の足し’ を感じてくだされば幸いです。皆さんのご参加をお待ちしています!

* 心の足し
 
「人類史の長い流れのなかで、一番始めに出てくるいとなみは「腹の足し」になることです。そこで、農業をやり家畜を飼う。二番目にでてくるのが「体の足し」になること、つまり、体が楽になる。歩いてゆくところを電車でゆくとか自転車でゆくとか、エネルギーの足しになることをやる。これがつまり工業化ということです。三番目にでてくるのが「心の足し」。これが文化という概念でとらえようとしているものでしょう。、、、、、、実際には、腹がへってはなにもできないわけですから、この三つは段階的にでてくる。心は最後にでてくるものには違いありません。、、、、、、腹もいっぱいになり、体も楽になった。気がついてみると、心は飢えている、というわけです。心の充足をはかるもの、それが文化だ、ということになります。」(梅棹忠夫著作集第21巻「文化開発の課題と方法」より)

文化人類学者の梅棹忠夫は、50年前の高度経済成長期に「心の足し」、「心の充足」についての重要性を文化の概念として指摘しています。世のなかが便利になればなるほど、自然の一部である人間は「心の足し」が不足して違和感をおぼえます。木材生産に限定されない森林でのさまざまな活動をとおして、「心の足し」を感じていただきたいとおもいます。

フィノスの森 和田